dynabook SS RX2
思わず新しいノートパソコンを買ってしまいました。昨年末(届いたのは年が明けてからですが)にも富士通のLOOX Uってのを買ったばかりなのにです。今まで使っていたノートPCは、これは何度か書いているようにPanasonicのCF-R4というやつです。これで本の原稿の大半も書いていました。液晶サイズが10.4インチという、今となっては珍しい大きさのノートPCです。その前も10.4インチ、そのまた前も10.4インチ、ということで、私はこのサイズにこだわっていました。電車の中や、狭いテーブルの上でも使いやすいサイズである、というのが大きな理由です。ただ10.4インチの液晶にあわせた筐体では、キーボードのキーのピッチがどうしても小さくなりがちです。そんなわけで、家で原稿を書くときには別のキーボードをつないで、そっちを使っていました。
先日、LOOX Uを買ってから、ちょっと考え方を変えました。普段持ち歩くには10.4インチよりもっと小さくて邪魔にならないLOOX Uが便利だし、外で原稿を書く気があるときならもう少し大きな画面とキーボードが欲しいし、要するに必要に応じて使い分けたらいいんじゃないか、ということです。今使っているCF-R4はもう3年半も使っていますし、何せメモリが最大1GBなので、原稿を書くために、ブラウザとテキストエディタと辞書ソフトと(←これらはあまりメモリを食いませんが)、それからVisioやらPhotoshopやらAcrobatやらVMwareを上げて……ってのはさすがに無茶です。CPUだってコアが2つくらい欲しいですし。
そんなわけで、新しいノートPCに必要なスペックはつぎのとおり。
- CPU : Core2 Duoあたり?
- メモリ : 最低でも2GB
- HDD : HDDというかSSDにしたい。最低でも128GB、あればあるだけうれしい(財布との相談)
- バッテリ : 公称で8時間程度以上。まあ話半分として4〜5時間くらいは持ってほしいので
- 重量 : 1kgを大幅に超えるのは嫌。1kg以下がいいなあ
- 画面 : 12.1インチ? 解像度が1024x768はさすがに狭いので、それ以上
- 無線インターフェース : 無線LAN(今どきあたりまえ)、Bluetooth(必須)
- 有線インターフェース : USB(2個以上)、GbE、VGA、モデムはどうでもいい
- スロット : SDHC(必須)、PCカードは無くてもいい
- 光学ドライブ : あってもいいけど、そのために重くなるならいらない
- OS : Windows XP ダウングレード可能
- 価格 : いくらなんでも25万円以下じゃないと買わないよ
なんというか、かなり我侭というか、そんなのあるのかよ、という条件です。それでも探してみたところ、東芝のdynabook SS RX2/W9Hの直販モデルが、以上の条件にぜんぶ合致してしまいました。他社では合致するのが見つかりませんでした。ここ2台ばかりPanasoicのLet's noteシリーズを使ってきましたが、なんというか最近ぜんぜん進化していないように見えます。というわけで今回はパスです、条件にも合致しませんでしたし。
で、このdynabook SS RX2/W9Hのスペックはつぎのとおりです。
- CPU : Core2 Duo SU9400 1.40GHz
- メモリ : 3GB
- SSD : 128GB
- バッテリ : 12.8時間
- 重量 : 983g
- 画面 : 12.1インチ、1280x800
- 無線インターフェース : IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth
- 有線インターフェース : USBx3、eSATA、GbE、VGA
- スロット : SDHC、PCカード
- 光学ドライブ : DVDスーパーマルチ
- OS : Windows Vista Business (Windows XPダウングレードメディア付)
- 価格 : 269,800円 - 32,000円(クーポン) = 237,800円
SSDの容量が残念と言えば残念ですけど、まあそれ以外はほとんど条件以上です。なんかさっきの条件が後だしじゃんけんに見えるほどです。
で、先日届いて、やっとCF-R4からの引越しが終わりました。Acrobatのライセンスの転送がうまくいかず、電話してなんとかしてもらった(Photoshopはうまく行ったのに、どうしてだろう?)のが唯一の問題点でしょうか。SSDはさすがに早くていいです。HDDの「ゴリゴリ」言う音も聞かずに済みますし。で、1週間ほど使ってみた感想などを、箇条書きで(って、今回は箇条書きが多いな)。
- なんといってもSSDは静かで早くて、いい。ただ、音がしないために、アプリケーションが、ディスクI/Oで待たされているのか、それとも本当にハングしているのか、判別が難しい。最初のころ、単にI/Oが集中して待たされているだけなのに、アプリケーションがハングしてしまった、と勘違いしたことがしばしば。
- SSDだから無音PCだよな、と思っていたが、冷却ファンが常時回っている(止まることもあるんだろうか?)ので無音にはならない。
- 筐体サイズは、CF-R4よりかなり大きく感じる……薄いけれど。手に持ってみると軽い。CF-R4とほぼ同重量でサイズがでかいため、余計軽く感じるみたい。特にバッテリをはずした状態で本体を持ってみると「これ、中身の入っていないただの箱?」と思ってしまうくらい。これでDVDドライブまで付いていることが信じられない。
- Let's noteより全体的に華奢な感じ。液晶側がかなり薄いので、強度的には心配。
- 世の中のレビュー・記事を見ると「液晶が見づらい」という意見が多い。確かに視野角が狭いが、CF-R4の液晶(これもいまいち)と比較しても、ちょっと視野角が狭いかも、という程度?
- その一方、炎天下でも見える半透過型液晶は便利。
- DVDドライブはかなり弱そう。まあ、それほど使うことは無いと思われるので、問題は無いかと思う。
- Bluetoothがいまいち安定してない。スリープから復帰すると高い確率で使えなくなる。Apple Wireless Keyboardがときどき切断される。
- CPUが速くなったことと、メモリが多くなったこと、SSDになったことによりかなり快適に操作できる。モバイル用ノートPCとは思えない速さ。
- 筐体の裏面・側面には、放熱用と思われるスリットがたくさんある。Let's note(やその前に使っていたThinkpadなど)にはそういうものはあまり無かった。特に外で使うときに、異物が入らないように気をつけないといけないかも。
というわけで、全体的には満足かな、というところです。今回買ったのは本体24万円弱、予備バッテリ2万円強の、約26万円です。しかし、夏のボーナス、出るのかな?